九十九丸:
ハァ……ハァ……。
身体が、思うように動かん……。
九十九丸:
くそ……こんなものには、負けないと……!
そう決めたじゃないか……!
揺らぐ思考に必死で抗う。
自分自身を手放さないように、
九十九丸は無我夢中で刀の握った。
この縋れるものの一切ない世界で
唯一頼れるのは、苦楽の旅を共にしてきた
この相棒だけだった。
九十九丸:
うああああああぁぁぁっ!!!!
不安と恐怖を打ち消すように咆哮し、
九十九丸は妖怪たちに向かって走り出す。
負けることが怖いなら、勝てばいい。
どれだけ現れようとすべて倒してやる。
何匹でも、何百匹でも。
九十九丸:
これは、そのための剣だ!!

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