左京:
何故か、夢の中にあなたがいるのですよ。
……香夜さん。

香夜:
私……ですか?

左京:
ええ。夢の中で、何故かあなたが座って
こちらを見ている……ふと気がつくと、
そこはかつて住んでいた我が家なのです。

左京:
あなたは私の手を取り、にっこりと微笑む。
そこで夢の中の私は思うのです。

左京:
ああ、もう心配は要らないのだと――

左京:
……そして今夜、
目を覚ますと傍にあなたがいた……。

口元に温かな笑みを滲ませて、
左京さんが私を見つめた。