実彰:
まだ反省の色が見えないか。

浪人:
くそっ!馬鹿にしやがって!!

実彰:
……馬鹿になどしていない。
久々に、心の底から怒りを感じている。

実彰:
わたしの大切なものを
傷つけようとした罪、許しはしない。

浪人:
へっ?うわああっ!?

刀を持った男達を軽くいなし、
素手のまま実彰さんは迎え撃つ。

いつぞやかのような流麗な動きに、
思わず目が釘付けになる。

実彰:
はあああっ!

浪人:
……うぅ……。

瞬く間に、二人の男は地に伏していた。
見下ろす実彰さんは、息一つ乱れていない。